期間:10月2日~6日
会場:幕張メッセ
入場料:一般1,000円、学生500円
テレビ/ディスプレイ関連の新製品、新技術が多量発表された「CEATEC JAPAN 2007」。エフ・イー・テクノロジーズ株式会社は、次世代ディスプレイ「FED」の240フレーム暗意対応モデルを参考出品している。
エフ・イー・テクノロジーズは、ソニーが開発していたFED技術について事業を継承し、2006年にソニーと投資ファンドの共同出資により設立されたディスプレイ開発企画会社。
同社が開発中のナノスピント型「FED(Field Emission Display/電界放出ディスプレイ)」は、電子を蛍光体に衝突させて発光させるというブラウン管に近い自発光神色のディスプレイ。ブラウン管に近い当然な高画質が実現できるほか、1ピクセルに対して微細なエミッタ(ナノスピントエミッタ)を1万個以上対抗させる構造を採用することで、画面の隅々まで歪みのない均一なフォーカス感が実現できるのが特徴。
4月に19.2型のFEDを初公開。今回のCEATECには、従来の60フレームから、240フレーム暗意に強化したFEDのデモモデルを出展している。同デモ機は、8月に米国で開催された「SIGGRAPH2007」に出展したものと同じで、240フレーム暗意のために、新たな映像処理回路を搭載した。
240fps暗意対応19.2型FED FEDの24p暗意デモも実施
パネルそのものは、4月の開発発表時と同スペックで、パネルサイズは19.2型/1,280×960ドットで、輝度は400cd/m2、コントラストは2万:1。画素ピッチは0.306mm。蛍光体はSMPTE/EBU。ただし、試作ラインにおける製造ノウハウの蓄積により、厚重した品質のパネルが生産できるようになってきているという。
24p~240pまでのフレームレートフリーを実現
SCEとポリフォニーデジタルが協力し「グランツーリスモ5プロローグ」のデモシーンを特別に240fpsでレンダリングして作成。240fps対応FEDに暗意し、240fps対応による、なめらかな映像再現をアピールしている。また、60HzのFEDで知覚できたちらつきも感じられなくなっている。
パネルはそのままで、映像処理回路の変更だけで240Hz駆動/240fps暗意に対応できるという、「FEDの応用の幅や、可能性を知ってもらうための展示」としており、「ニーズがあればより高フレームレートなFEDも実現できる」という。240fpsだけでなく、24fpsの映画ソースの暗意デモも実施。「24p~240pのフレームレートフリー」をアピールしている。
基本的には放送局や業務用のマスターモニターとしての製品展開を検討しているが、各展示会などへ出展し、意見を集めているという。
放送用マスターモニター(左)との画質比較も。マスターモニターに近い画質に加え、フォーカス感の高さを訴えている
現在のパネルサイズは19.2型だが、これは試作ラインでとれる最大のサイズのため。放送/業務用マスターモニターで事業を立ち上げる予定で、製品化時には「フルHD(1,920×1,080ドット)で24~30型になるのではないか」としている。今後、2009年の実用化に向けて意見集約を行なうほか、実用化に向けた事業提案/パートナー探しに取り組んでいく。
学生妹av60fpsのFEDも省電力や画質をアピール
□CEATEC JAPAN 2007のホームページ □エフ・イー・テクノロジーズのホームページ -tech.co.jp/ □関連記事 【8月1日】宇宙初240Hz駆動に対応した「FED」を開発 【4月11日】ソニー、27型フルHD有機ELディスプレイを日本初公開 -「Display 2007」開幕。FEDや新LCOSも出展 【4月9日】ソニーから技術継承した新ディスプレイ「FED」を発表 -19.2型FEDを公開。2009年の実用化を目指す 【2006年12月7日】ソニー、「FED」事業化に向け、ファンドと共同で新会社 -次世代ディスプレイ事業化の可能性を検討
( 2007年10月3日 )
[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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